先月は岡山で仕入れ同行してきました。
岡山市、倉敷市の店舗を2日間に渡って巡ってきましたので紹介します。
コンサル生Dさん
今回同行させていただいたのはDさんです。
掲載を快諾いただきありがとうございます。
Dさんからは専業せどりを目標にコンサルのご相談をいただきました。
Dさんがせどりを始められたきっかけは副業としてのポイントせどりでしたが、管理職への昇進後に激務となりせどりからは離れていたそうです。
日常的なハードワークが2年ほど続き、Dさんは心身ともに疲弊し昨年末に退職なされました。
退職から半年は何も手に付かず、それでも何か動かなければとポイントせどりを再開されましたが、条件改悪や競合増加により全く利益が取れなくなり、電脳での仕入れは難しいと判断し、店舗での新品せどりへと移行された経緯があります。
しかし、どれだけ頑張っても月10万円ほどの利益にしかならず、「このままでは年内に資金が尽きる」と危機感を覚え、中古せどりの情報を発信している当ブログに辿り着きました。
DさんはAmazonでの販売経験もあり、”せどり中級者”と言えるレベルにありましたが、それでも食べて行けるほどの安定収入は生み出せず、意を決してご連絡くださったとのお話しです。
そうして数日ご相談のやり取りを続けている間に、Dさんのお母さまがご入院なされたと伺いました。
心身的にも経済的にも余裕がない中、10歳近く年下の私にも常に敬意を持って接していただき、”ぜひDさんの力になりたい”という思いが強くなりました。
私を信じてコンサルのご依頼いただき、改めて感謝申し上げます。
「必ずDさんを成功へ導くぞ」と身の引き締まる思いでコンサルをお受けする運びとなりました。
仕入れ同行:1日目
Dさんの目標は月30万円の安定収益です。
しかし、岡山県内だけでは仕入れの絶対量からして月20万円が限界※だと踏んでいました。
※私が指南しているせどりでは、回転率と高額仕入れのリスクを考慮して、単価を上げ過ぎないように指導しています。
具体的には、仕入単価は平均で500~600円台に収まるように、また同行から3ヵ月~半年までの期間中は仕入額の上限は原則1,500円(税抜)としています。
安全性を考慮したうえでの条件下で収益力を計測しているので、資金に余裕がある方の場合はもっと高い潜在値があります。
なので、隣接県で比較的足を運びやすい香川県高松市・丸亀市と兵庫県姫路市への遠征を仕入れのローテーションに組み込むことを提案しました。
ただ2日間の同行ではさすがに回り切れないので、今回は居住エリアである岡山市と倉敷市の大手リサイクルショップを制覇することにしました。
まずは1店舗目「セカンドストリート 岡山高柳店」からスタートです。
あいにくの雨模様でしたが、恵みの雨であることを期待!
かなり広い店舗で各ジャンルの商品数も充分なので、時間をかけてみっちりレクチャーをしていきます。
DさんはAmazon販売経験者ではありますが、出品アカウント取得からの経過日数はそこまで長くないので、まだ出品制限がかかっているメーカーが結構ありました。
いずれは解除されますが、まずは直近で堅実な利益が期待できる商品に絞って仕入れていきます。
商品数の割に利益商品は少なめでしたが、理想的な利益率で数点仕入れることができました。
新品では考えられない利益率を目の当たりにして、Dさんの固定観念は1店舗目で見事に覆されたようです。
Dさん「新品をやっていては絶対に辿り着かない境地ですね…」
この言葉を聞きたくてコンサルをやっているようなものです^^
各ジャンルの特性や利益が出やすい商品の傾向も一通り解説できたので、次の店舗へ向かいます。
2店舗目は「ハードオフ 岡山野田店」です。
ハードオフは中古せどり中級者でも得意不得意が分かれる店舗です。
見るべきポイントを押さえなければ時間を浪費しやすいので、効率的な回り方をレクチャーしていきます。
コツさえ覚えれば短時間で爆益も期待できるので、成果が振るわない日があっても簡単に見限らないことが大切です。
また、ハードオフでは仕入れるべきでない商品も存在するので、ネガティブ面もしっかりレクチャーします。
今回は単価が極安で高利益率の商品をちょこっと縦積み(同一商品多量仕入)できました。
※過度な縦積みはリスクが高いので、程度を守ることも大切です。
本当の中古せどりを知らなければ見向きもしないような利益商品が存在することを知って驚きの余韻に浸るDさん。笑
利益商品が見つかっても制限がかかっていることが多かったので、また解除後に漁りに来てみましょうと付け加えて、次の店舗へ向かいます。
3店舗目は「セカンドストリート 岡山大福店」です。
※写真失念orz
この店舗は商品数が豊富で探しごたえがありました。
せどり初心者にとって”どの商品を手に取るか(リサーチに時間をかけるか)”という初期判断が最も難しい点です。
どの店舗にも利益商品は99.9%存在しています。
しかし、時間には限りがあるため、店舗にある全ての商品をリサーチすること(全頭リサーチ)は不可能です。
不可能というか、効率が悪すぎるので時間の無駄です。
なので、仕入れには利益商品に当たるまでの時間を短くして、可能な限り利益商品を見逃さないことが重要になります。
つまり、手に取る商品が利益商品である確率をどれだけ上げられるかがせどりの成功を左右するということです。
リサーチに慣れるまでは全頭リサーチになりがちですが、1日でも早く全頭リサーチを抜け出させることが私の使命です。
同行によって”見なくて良いポイント”を削減できるので成長速度が段違いに上がります。
Dさんは新品せどりの経験者ですが、中古品では全く勝手が違うので、中古せどり特有の初期判断のノウハウをレクチャーしていきます。
Dさんもリサーチの流れを掴めてきたので自ら実践していただきます。
・リサーチの必須チェック項目に抜けが無いか
・どうようなグラフの見方をして仕入判断を下したか
など、繰り返し丁寧に確認していきます。
当然抜けや判断ミスがあったりしますが、”失敗は成功の母”です。
仕入れ同行の意義は、真横で正しいやり方を見れる点に加え、ダメなやり方をした際に即時に指導を受けられる点にあります。
実は前者より後者の方が記憶に残りやすいので、失敗を恐れず果敢にトライしていただきます。
Dさんも数件利益商品を見つけることができました^^
ここまでで利益率は40%以上、見込み利益は仕入額の倍以上と申し分なしです。
一方で利益額としては着地3万円台後半(理想で4万円台、控え目に見て2万円台後半)とスローペースなので、次の店舗で巻き返したいところです。
と、その前に腹ごしらえです。
昼食は一蘭でとんこつラーメンをいただきました。
いつ食べても安定の美味しさですね^^
初日最後となる4店舗目は「セカンドストリート 岡山平島店」です。
この店舗はそれほど大きくなかったですが、結果的には見込み利益1万円以上の利益商品を積み上げることができました^^
※テンション上がって写真失念(T_T)
終わりの時間が迫っていたので短時間でしたが見る見るカゴが埋まっていきました。
リサーチ中は制限で弾かれた商品も少なくなかったですが、最終的には充分な量が残ってくれました。
この結果にDさんは「1時間もいなかったですよね…マジか、、これはスゴイな…」とつぶやいていました。笑
低単価でリスクを極限まで抑えた仕入れなのに、収益性は新品せどりより高いことにも感動していただけました^^
どれだけ理論やノウハウを理解しても蓋を開けるまでは不安も大きかったと思います。
しかし、1日目が終わったDさんの表情から期待に変わったことが分かりました。
嬉しい瞬間です。
ホテルまでお送りいただく車中でも質疑応答を繰り返しました。
Dさんの“少しでも多くを学ぼう”という姿勢が垣間見えます。
1日目の振り返りと2日目の打ち合わせを軽くしてこの日は終了です。
仕入れ同行:2日目
2日目は二手に分かれてリサーチしまくります。
どれだけカゴに入れられるかの仕入れ合戦です。
この日は少し離れた倉敷市をメインに回ります。
1日目で多少の緊張がほぐれたこともあり、車内での移動時間は実務の話だけでなく、料理や映画の話に花が咲きとても楽しかったです^^
2日目開始となる5店舗目は「ハードオフ 倉敷北畝店」です。
前日の内容を復習してリサーチ開始です。
結果から言うとこの店舗では2万円近くの利益商品が見つかりました^^
残念ながら制限に弾かれてしまった一撃利益1万円(仕入れ990円)の商品もありましたが、手堅い利益として上々の成果となりました。
新品せどりでは大型商品を扱うことが多かったDさんですが、小型商品のみでこれだけの利益を確保できたことで仕入れに対する先入観は振りほどけたと思います。
ポイント付与を忘れずに^^
お会計して次へ向かいます。
6店舗目は「セカンドストリート 倉敷沖店」です。
この店舗は広くて商品数も充実していました。
2日目は分かれてリサーチして最後に集合してカゴの中身を最終確認するのですが、質問や迷った時はすぐに聞きに来ていただきます。
加えて、時折私の方からも様子をチェックしに行きます。
コンサル生の皆さんほとんどの方に当てはまることですが、意外と自分からあまり聞きに来てくれません。笑
その理由は遠慮して聞きに来れないというより、1日目で内容をほぼ理解できていたり、集中力が高かったり、リサーチが楽しくて止まらないといった印象を遠目から感じています。
Dさんも例に漏れることなく自ら質問に来ることはほとんどありませんでしたが、限りある同行時間の中でより多く吸収したものを身に沁み込ませたいという気迫めいたものが感じられました。
その甲斐あってかこの店舗での成果はとても良かったです。
カゴ1つでは収まりきらないほどの利益商品を見つけることができました^^
1つ中身チェックで高利益商品の候補に状態の悪さが判明したので除外しましたが、それでもカゴに溢れんばかりの成果です。
利益額として最低でも1万円超、言うまでもなく利益率と仕入単価は理想的な水準を維持しています。
流れに乗って来たところで腹ごしらえです。
次の店舗の真横にあった一風堂で昼食を取りました。
2日連続とんこつラーメンです。笑
やはり味は間違いないですね^^
7店舗目は「セカンドストリート 倉敷インター店」です。
※お腹が満たされて写真失念orz
この店舗はそれほど大きくなく、商品数も中程度といったところでした。
利益商品も取れることは取れましたが、良くも悪くもなかったです。笑
せどりをやっているとこのようなケースが結構多いのですが、実は安定仕入には欠かせない要素です。
無難であることは着実に利益を積み増せていることに他なりません。
店舗によっても時によっても良し悪しの波がある仕入れでは、こうした「悪くはなかった」と思える店舗を1つでも多くローテーションに取り入れることが大切です。
安易に「良くない」と評して”ないがしろ”にするより、努力して良さを引き出せる実力や考え方を身に付けた方が成長につながります。
8店舗目は「オフハウス 倉敷中庄店」です。
※またしても写真失念(T_T)
この店舗は所狭しと商品が並び、リサーチし甲斐がありました。
そして物量に比例するように次々と利益商品が見つかりました^^
制限付きですが直近で解除できそうな縦積みで利益約2万円分の商品を発見しテンション上がりましたが、後にFBA納品不可と判明しテンション下がりました。笑
ただ爆益の可能性は感じていただけたと思います。
カゴいっぱいです。
安全性を守りながらもしっかり利益を伸ばすことができました。
余談ですが、リサーチ途中でDさんのスマホの充電が切れてしまったようでモバイルバッテリーをコンビニで買いに走られました。
そして購入価格が4千円と聞いて驚きました。笑
経費削減も大切ですよ^^
とはいえ、この同行に賭ける熱量を感じ嬉しくもありました。
最後となる9店舗目は「セカンドストリート 総社店」です。
すっかり暗くなりました。
飛行機の時間が迫ってきましたが、限界まで利益を追求します。
急ぎ足ですが、焦らず丁寧にリサーチしていきます。
結果としては小型の電子機器と生活雑貨の計6点と件数としては多くなかったですが、最低でも1万円弱の利益を確保できました。
1日目に続いて短時間仕入れで成果を出せたことで、Dさんの心情は期待から確信に変わりました。
Dさん「これは、イケるってことですね…!いやぁ、、、嬉しいなぁ、、、」
車内に戻って総評です。
2日間の合計利益は最低見込み額として6万円弱、着地では7万円台に落ち着くでしょう。
制限が解除できれば9万円台に乗っていたと思います。
仕入額合計は3万円にも満たない安全域で達成です。
しっかりレクチャーに時間を割きながら、仕入平均単価500~600円台を遵守しつつもこの結果です。
安心していただけたようで良かったです^^
私も安心して帰れます。
と空港へ向かう間際にDさんから「飛行機に乗り遅れるとかトラブルは無くても大丈夫ですか?」とブログのネタを心配していただきました。
勘弁してください。笑
無事空港へ着き、お別れの時です。
Dさんがわざわざ車外へ出てきてお見送りいただきました。
Dさん「2日間ありがとうございました。これからも精進していきますのでよろしくお願いします!」
私「長旅お疲れ様でした。こちらこそよろしくお願いします!」
と言葉を交わし、両手で握手しました。
その握手の力強さに、Dさんの気持ちが言葉よりも確かに感じ取ることができました。
“コンサルをやっていて良かった”と心から思える瞬間です。
後日、Dさんからお礼のメッセージをいただきました。
嬉しいお言葉ありがとうございます。
Dさんが成功した暁にはお酒を酌み交わしながらまたお話ししたいです^^
迷ったときはいつでもご連絡ください。
これからも一緒に頑張っていきましょう!
追記
ここまでの記事を書き終えて、画像を編集していざ投稿と思っていた矢先、Dさんからお母さまが他界されたとのご連絡をいただきました。
同行時の車中で「回復の見込みは薄い、先は長くなさそう」ということや、Dさんが毎日お見舞いに行かれたり、同行1日目の夜も一時帰宅されたお母さまを救急車でお送りしていたことを伺っていました。
甲斐甲斐しくお世話なさっていたDさんを知っている分、早すぎる訃報に私もショックを受けました。
ご連絡いただいた文中には、「入院して2ヵ月弱辛かったですが、その中でも○○さんと同行行けた時は楽しくリフレッシュできて良かったです。ありがとうございました。母が生きてるうちに仕事も安定させれなかったことは心残りですが、これから精進していこうと思います。」とのお言葉がありました。
大変なご傷心の中、前を向いて進もうとしているDさんの強さとお心遣いに感銘を受けると同時に、私との同行をそのように思っていただけていたことに深い感謝の念が込み上げてきました。
また振り返れば、別れ際の握手の力強さにはそうした思いも込められていたのかと思うと涙がこぼれました。
このような内容をブログに書くのはいかがなものかと逡巡もしましたが、Dさんの人生においても私の人生においてもかけがえのない時間であったと記録に残しておくことは意義があると考え、ここに追記することにしました。
Dさんの大切な時間を一緒に過ごせたことを誇りに思います。
謹んでお悔やみ申し上げるとともに、お母さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。