ノウハウ

せどりの返品について【リスクと対策を知って利益を守る!】

この記事では、せどりにおける返品について解説します。

せどりに限らず、物販を営むうえで返品は避けられないリスクの一つであり、どれだけ優秀な販売者でも”ゼロにすることは不可能”と言っても過言ではありません。

しかし、対策次第で返品数を減らすことは可能です。

できるだけ数を減らしつつ、発生した際にはダメージが大きくならないように対策しておくことが利益を守るうえで非常に重要です。

返品はあるものとして、上手に付き合っていくことがせどりを成功へ導く近道となります。

せどりの返品とは

返品とは、購入された商品が何らかの理由で出品者に返ってくることです。

返品がなされた場合、交換が可能な商品なら交換、交換が不可能な商品なら返金(代金を返還)する必要があります。

また、商品を返送してもらうには送料が発生し、多くの場合出品者が負担することになります。

そのため、交換の場合は再送が必要になるため送料が通常の3倍に増加します。

交換が不可能な場合、売上が消えると同時に返送コストが発生し、しかも返品理由によっては再販売できない状態があることが多いので、返品は出品者にとってかなり痛手となります。

返品には応じる必要があるか

返品に応じるかどうか、また返品には応じるが返送時の送料を負担するかどうかは、基本的に出品者が決めることができます。

返品に応じなければ売上が減ったり、送料が発生しないので、出品者としては利益を守ることができます。

しかし、返品に応じないことや送料を負担しないことは必ずしもメリットばかりではありません。

購入者に優しくない対応は売上減少につながります

ネット通販など目に見えない相手方との取引では”安心””信用”がとても大切です。

返品されるのが嫌だからといって保身に走る姿勢は購入者に見抜かれます。

売れないことには返品によって減る売上もないので本末転倒です。

返品を受け付けない対応に徹すれば返品をゼロにすること自体は可能ですが、商売として成立が難しくなるので賢明ではありません。

リスクとリターンのバランスを間違えないようにしましょう。

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返品理由

返品の理由としては主に以下が挙げられます。

①不良品
②輸送時の破損、汚損
③商品説明との食い違い
④購入者都合

①不良品

商品自体に問題があるケースです。

問題の具体例としては以下が挙げられます。

・破損、汚損
・動作不具合
・材質の変性や劣化
・期限切れ
・内容物の欠品
・異物の混入

②輸送時の破損、汚損

発送の過程で商品がダメージを受けて、パッケージや商品自体に破損や汚損が発生するケースです。

出品者に過失が無い場合も多いので悩ましいところです。

③商品説明との食い違い

実物と商品説明に齟齬があるケースです。

商品説明にある仕様や状態を参考に購入した購入者にとって、動機が覆されるので返品につながりやすいです。

④購入者都合

商品や出品者に過失が無く、購入者の都合によって返品されるケースです。

具体例としては以下が挙げられます。

・想像していた商品と違った
・必要がなくなった
・商品説明の認識を誤っていた
・誤って購入した
・悪意を持って購入した

帰責性(だれに責任があるか)によって返品を受け付けなかったり、返金額を調整するなど、どのような対応を取るかは出品者によります。

基本的には返品理由が本当か確かめるため商品を返送してもらうことがセオリーです。

ただし、返品理由や商品のサイズ・単価次第では、送料の増加を防ぐため返送不要で返金を受け付けた方がベターな場合もあります。

返品の希望を受けた際は理由をしっかり把握し、損失回避や今後の改善に役立てるように動きましょう。

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Amazon販売のケース

Amazonでの販売形態には、自己発送Amazon発送(FBA)があります。

FBAとは、商品をAmazonの倉庫に納品することによって、販売以降の作業をAmazon本体に代行してもらう自動販売システムのことです。

自己発送では返品を受け付けるかどうか、返金額をどうするかは基本的に出品者の裁量に委ねられます。

一方、Amazon発送では原則として商品到着後30日以内なら返品が下記条件で自動的に受け付ける仕様になっています。

  • 未使用かつ未開封の場合: 商品代金(税込)を全額返金
  • 開封済みの場合: 商品代金(税込)の50%を返金

また、購入者都合でも返品を受け付ける必要があるため、理不尽な返品理由であっても返金しなければいけないケースも少なくありません。

このことはAmazon発送を利用する出品者として憤りを感じることもありますが、デメリットばかりではありません。

購入者にとってAmazonによる返品保証が受けられる点は安心感につながり購買意欲が上昇するので、他の販売プラットフォームより優先して選択肢に上がりやすい強みになります。

加えて、Amazon発送の返品はAmazonの倉庫に一旦返送されるので、再販売可能であれば自動的に再出品してくれます。

中古品であれば中身の状態の変化がAmazon本体では判断できないので手元に返送して確認した方が良いですが、状態に問題が無ければ利益をあまり下げることなく再販売できる可能性が高いです。

また、返金手続きも自動で完了してくれるので、出品者が対応する必要がありません。

他の販売プラットフォームやフリマアプリの返品返金を経験している私としては、Amazonの返品ハードルが低いというデメリットよりも、返品対応の煩雑さから解放されることの方が圧倒的にメリットに感じます。

そして、返品は方法次第で極力減らすことができます。

以下に解説する対策方法によって、返品のリスクを回避しつつFBAの利点を活かしてストレスフリーな販売方法を実現することが可能です。

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対策方法

返品のリスクを回避する対策には目的別に二通りあります。

1.返品の発生を防ぐ

2.返品による損失を緩和する

1.発生を防ぐ

返品の絶対数を減らすことを目的とします。

冒頭で”返品をゼロにすることは不可能”と触れましたが、ゼロにしようとする努力は必要です。

返品の発生を防ぐ方法としては以下が挙げられます。

①返品リスクの高い商品の回避
②仕入れ前のチェック
③出品前の検品
④充実した商品説明
⑤適正な価格設定
⑥丁寧な梱包

①返品リスクの高い商品の回避

まず大前提として、返品されやすい商品はそもそも仕入れないように気を付けることが出発点です。

どんな商品が返品されやすいかというと、

・材質が変性しやすい、強度が弱い

・動作に影響が出やすい、繊細で複雑な構造

などの要素を持つものです。

強度が高かったり、単純な作りの商品を主力にすれば、根本的に返品されにくい環境を整えることができます。

②仕入れ前のチェック

仕入れ先が実店舗の店舗せどりの場合、商品に問題がないか実物を念入りにチェックすることが可能です。

一方、ネットで仕入れる電脳せどりでは、画像と商品説明文でしか判断できないため、手元に届いた時に想定と異なるという事態に陥る可能性が高まります。

このことは返品率の上昇だけでなく、販売価格の減少や最悪の場合販売不可による損失発生など多くのリスクにつながります。

特に中古品の場合、新品に比べて商品のダメージや動作不良などのリスクが高いです。

仕入れた後に問題が判明してしまうと利益の減少は避けられないので、仕入れる前に徹底したチェックを施すことが重要です。

③出品前の検品

仕入れ前のチェック漏れを再確認するとともに、後述する商品説明を忠実なものにするために、出品前の検品も大切です。

問題が判明したら出品するかどうかの判断や、後述する価格設定にも影響します。

新品なら確認事項は少ないですが、中古品の場合は上述の不良品の具体例で挙げた内容をチェックします。

問題とは言えないまでも、気になった点や購入者が知りたいであろう点はメモしておきましょう。

コンディション(状態)を正確に把握することが検品の目的です。

④充実した商品説明

検品で把握したコンディションを忠実に商品説明へ反映させることで、購入者の認識の食い違いを回避しやすくなります。

ダメージや使用感の所見、欠品の有無などを可能な限り詳しく、かつ分かりやすい説明文を作成します。

文章だけでなく、必要に応じて写真撮影をして画像を掲載することも良い方法です。

商品説明は購入者にとっては出品者の信用を測る数少ない情報源であり、出品者にとっては親切さをアピールできる限られたチャンスです。

商品説明の印象で有利にも不利にも転ぶので非常に重要な要素です。

コンディションを忠実に反映させると言っても、ネガティブな商品説明は逆効果です。

返品されないために保険をかけるような言い回しの説明文やダメージを見せつけるような写真は購買意欲を減退させます。

売るために商品説明しているのに売れなくなってしまっては元も子もありません。

正確にネガティブ面を表現しつつも、最後はポジティブな印象を持たれるように締めましょう。

⑤適正な価格設定

返品理由として、届いた実物に対して価格が見合わなかったという動機も少なくありません。

逆に考えると、問題がある商品でも価格さえ見合っていれば返品には至らないということです。

過去の販売実績や現在の競合(状態が類似している出品)の価格を参考に、購入者がお得だと思える価格に設定しましょう。

⑥丁寧な梱包

上記4つを徹底しても、輸送中にダメージを受けて状態が変わってしまったらせっかくの対策が台無しです。

運搬時の衝撃や水濡れに備えて、緩衝材や包装などを利用して万全な状態で発送しましょう。

梱包が丁寧だと出品者に対して良い印象を持ってもらいやすいので高評価にもつながります。

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2.損失を緩和する

”返品は発生するもの”との前提に立ち、発生時の経済的ダメージを抑えることを目的とします。

返品による損失を緩和する方法はただ一つ、仕入単価を上げ過ぎないことです。

再販売不可な状態で返品がなされると、仕入値分の損失が確定します。

さらに、発生した損失だけでなく、その商品で見込んでいた利益まで他の商品で穴埋めすることになります。

例えば、3,000円で仕入れて2,000円の利益を期待していた商品が再販不可で返品されたとします。

仕入れで3,000円は出金済みで、利益の2,000円も入ってこないことになります。

目標月収がある場合、目標達成までに5,000円分のノルマが新たに発生した状態と言えます。

期待していた利益が入ってこないことは現実にはマイナスになっていませんが、目標がある場合は達成が遠のいていることに他なりません。

一方、仕入値分のマイナスは確定しているので、必ず巻き返す必要があります。

3,000円の利益を取り返すには、どれだけの仕入れが、時間が、労力が、リスクが必要でしょう。

仕入単価の高さは損失補填の難しさに直結します。

単価を上げてリターンの大きさを優先するか、単価を下げて堅実に安定利益を求めるかは人それぞれです。

ギャンブル的なせどりを避けたい人は仕入単価を上げ過ぎないようにしましょう。

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せどりの返品率

返品が多いか少ないかを判断するには、返品率を把握することが必要です。

返品率は以下の計算式で算出できます。

返品件数÷販売件数×100=返品率(%)

上記の式を利用するには返品件数をカウントしておく必要があるので少々面倒です。

出品ツールを使っている場合でも返品件数は自動集計されないものがほとんどですが、返金額なら集計されるケースが多いです。

なので返品率より返金率の方が求めやすいと思います。

返金額÷販売額×100=返金率(%)

返金率は返品率とほぼ同様の傾向を把握することができます。

むしろ返金率の方が財務的指標としては正確性が高いです。

なら最初からこっちを教えろって話ですね。笑

せどり初心者のうちは月毎に、慣れてきても最低年毎には算出して増減を比較するようにしましょう。

ECサイトでの返品率は5~10%とされていますが、個人的な意見としては高過ぎだと感じています。

私は3%以内に抑えることを目標とすべきだと考えています。

以下は私の実例です。

返金342,004÷売上金額10,587,958×100=返金率3.23%

前年の実績だと3%を少し超えているので、もう少し改善が必要ですね。

直近2カ月の実績だと2.4%なので良い調子で進んでいます。

このように守るべき水準を設けて比較するようにしましょう。

結果いかんで返品対策の実施状況を振り返るなど、改善への指標となります。

数%の違いを侮るなかれ。

利益率40%で月収30万円を作るために必要な売上は約75万円です。

5%と3%の差2%の違いで月の売上に1.5万円の差が付きます。

無視できる人は少ないのではないでしょうか。

せどりの返品:まとめ

・返品に対応しない姿勢は売れ行きが落ちるので本末転倒

・Amazon発送は理不尽な返品もあるが全自動なのでメリットの方が大きい

・返品対策は発生予防と損失緩和の二通り

・返品率(返金率)は3%以内に収めることを目標に

返品に対して憶病になる必要はありません。

今回紹介した対策を実施していれば返品なんて痛くもかゆくもなくなります。

鼻で笑えるような余裕を持って対応していきましょう^^

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